2014年9月5日金曜日

八王子を想い出して

















御岳神社。
御岳山の山頂集落の、さらに一番上。

空に一番近いその場所で、その一日は始まった。

八王子atelier yorimiti。
僕はこの場所に約一年ぶりに戻ってきた。
青梅のガラス作家、平岩愛子さんとの二人展。

山の霧と汗で濡れた体を、温泉で流し、八王子へと向かう。
八王子はちょうどお祭りの時期だったようで、お店の周りもにわかに活気付いていた。

いよいよ、二人展が始まる。

お客様は来てくださるだろうか。
その不安も束の間、途切れること無くお客様が訪れ、ゆっくりと作品を観てくださる。
流し見して、さっと出ていかれるお客様はほとんどいない(流し見でもありがたいのだけれど)

店主の川中子さんは、訪れるお客様をそっと見守る。
そして時に、旧知の友人との再開を喜ぶように優しく話す。
きっと、そんな誠実で優しい空気感が、ゆっくりと作品を観られる空間を作り出すのだろう。

お客様も驚く程、優しい方ばかりだ。言葉にならないくらいありがたい再会に、そして初めての出会いに、僕も楽しい時間をたくさんいただきました。
ありがとうございます。
また、八王子の皆様にお会いすることができて、僕は本当に幸せです。

平岩さんのガラスは昼には柔らかい陽射しを鮮やかに身に宿し、夜には街の灯りをそっと照り返す。

大きなショーウィンドウの中で作品達は、遠い昔から旅をしてきたように、様々な顔を覗かせた。

yutaの作品も、これ以上無く活き活きと展示していただき、とても喜んでいるように想いました。

平岩さんと合作した、蓋物と風鈴を見る度に僕の顔も綻ぶ。

この場所に帰ってくることができて良かった。

atelier yorimitiの店主ご夫妻には、心より感謝致します。
お二人に出会えて、この土地の皆様に出会えて本当に良かった。

atelier yorimitiは9月末で、この土地での活動を終えます。
新しい門出に目一杯の祝福がありますように。心より願っています。